営業にはどのような種類がある?営業職の種類や業務内容の違いを紹介

営業にはどのような種類がある?営業職の種類や業務内容の違いを紹介

営業は自社が扱っている商品・サービスを顧客に販売するのが仕事です。しかし営業と一口に言っても、どの角度からみるかによって営業の種類は分類されます。

角度というのは、「どんな企業の営業か?」「顧客は誰か?」「何を扱っているか?」「営業方法は?」という風です。

営業の仕事を知るには、営業の種類を理解することからはじめましょう。この記事を読むことで、すべての営業の仕事内容を知ることができます。

営業形態別の営業の種類

例えば誰かに「営業形態は?」と聞かれた場合、答えるのは「メーカー営業」「代理店営業」「商社営業」の3種類になります。

まずは営業形態別の営業の種類をみていきましょう。

メーカー営業

メーカーとは食品や自動車、部品、アパレルなどを扱っている企業で、製造業とも呼ばれています。

商品を企画・開発・製造し、さまざまな顧客に販売するのがメーカー営業の仕事です。

メーカー営業は自社商品の知名度を上げ、多くのユーザーに届けなくてはいけません。

基本的にユーザーへの直接販売ではなく、商社や代理店を通して販売することが多くなります。

商社や代理店に自社製品のメリットや新機能などを説明し、売りやすいように情報提供するのもメーカー営業の仕事です。

大量に仕入れてくれる会社には価格を下げたりインセンティブを支払ったりして、営業促進を図ります。

代理店営業

代理店営業は、自社の商品・サービスを販売してくれる代理店の開拓やフォローが仕事です。

通常の営業はエンドユーザーに販売するのに対し、代理店営業は代理店がエンドユーザーに販売します。\

という具合です。

「代理店営業 → 代理店 → 代理店 →エンドユーザー」という風に、ユーザーに届くまで代理店が複数入ることもあります。

代理店は多くの企業製品を扱っているため、情報提供や販促ツールを用いて売りやすい環境を作ってあげるのも代理店営業の役目です。

商社営業

商社営業はメーカーからロット購入で安く仕入れ、代理店やユーザーに高く売って利益を確保します。

商社はたくさんの企業とのパイプを持っており、メーカーは商社を通して新規開拓や契約締結の手間を省き商品を売ってもらうのです。

取り扱う商材はさまざまで、常に最新の知識を備えておく必要があります。

そのため顧客にプレゼンするときには、メーカー営業に同行してもらうことも多いです。

営業の仕事内容とは?営業の種類や求められるスキルを紹介

対象顧客別の営業の種類

営業の仕事を選ぶとき、「誰に売るか」という点も考慮する必要があります。

例えば医薬品を売るMRという仕事を選べば、顧客は病院やクリニックなどの医療機関です。

また生命保険会社に勤めた場合、多くの営業マンは個人を相手に営業をすることになるため、同じ営業職でも営業スタイルがまったく異なってきます。

法人営業(BtoB)

MRのような企業を相手に販売する営業を法人営業、もしくはBtoB営業と呼びます。

BtoBは「Business to Business」の略称で、企業が企業に向けて商材を提供することを指します。

一般的な仕事内容は、顧客を開拓して自社の商材をプレゼンし、見積もりを提示。

顧客からOKが出れば契約となり取引が成立します。

取引先が大企業になることもあるので、取引の規模も大きく、売上が数千万、数億となることも。

規模が大きいだけ、高いコミュニケーション能力やビジネススキル、情報収集力などが求められます。

個人営業(BtoC)

一般消費者を対象に販売するのが個人営業で、BtoC (Business to Consumer)営業とも呼ばれます。

今は個人情報の取り扱いが厳しいこともあり、顧客開拓も一苦労です。

訪問や電話では話を聞く前に断られることも多く、「1日外回りをしたけど誰も話を聞いてくれなかった」ということも珍しくありません。

しかし法人営業と違い、決済者が商談相手になるため、商談で納得してもらえれば即契約となります。

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扱う商材別の営業の種類

営業は取り扱う商材によっても分けることができます。

ここでは「有形商材」と「無形商材」について解説したいと思います。

有形商材

有形商材は名前の通り、「形が有る商品・サービス」という意味です。

パソコン・自動車・食品・電化製品など、目に見えるものすべてを指し、「どんな性能があるか」「他社と比較してどんなメリットがあるか」などを説明して販売します。

顧客の目に見え、かつ商品に触れることができるため、購入した後のイメージが持ちやすいというメリットがあります。

ただし商品が思うように売れない場合は在庫を抱えることになり、赤字になるリスクを避けられません。

また商品を売るのに材料費や開発費がかかるのも、有形商材の特徴です。

無形商材

「形の無い商品・サービス」を無形商材といいます。

人材サービスやコンサルティング、生命保険のような金融商品などを指し、情報や知識という目に見えないものを提供する仕事です。

形がないため、顧客は購入したあとのイメージが湧きにくく、契約に至るまでに時間を要します。

しかし材料費などのコストが不要で、在庫になるリスクはありません。そのため利益率が高いのがメリットです。

有形商材の営業よりも難易度が高く、無形商材の営業を経験すれば「営業としてスキルアップできる」「転職しやすい」などと言われることも多いようです。

営業展開による営業職の種類

どのような手法で商材を展開しているかによっても、営業の仕事内容が異なってきます。

新規開拓営業

新規開拓とは、これまで自社の商品・サービスを使用したことがない顧客に向けて行う営業です。

既存顧客で売上が確保されていても、売上の拡大や既存客が離れていったときに備えて、新たな顧客を開拓する必要があります。

営業の手法は「飛び込み」や「テレアポ」、「DM」といった方法があり、非常に手間と時間がかかる営業手法になっています。

しかし成果を上げるとリターンも大きく、会社でも花形やエースと呼ばれ、昇給や昇格が期待できる仕事です。

ルート営業(既存営業)

ルート営業は、すでに取引がある顧客を対象に、新商品の販売や継続した関係を築くのがメインの仕事です。

定期的に電話や訪問をして、購入した商材に不具合がないか、新しい課題はないかなどのアフターフォローを行います。

新規開拓営業から顧客を引き継ぐかたちになるため、サブ営業的なポジションになるケースも少なくありません。

しかしサブだからといって力を抜いてしまうと、契約を打ち切られて競合他社に乗り換えられてしまうことも。

ルート営業の頑張り次第では契約数を増やしてもらえたり、別の顧客を紹介してくれたりと、売上拡大のための重要な役割を果たします。

飛び込み営業

飛び込み営業は、アポイントのない企業や店舗、個人宅などに訪問する営業方法です。

対企業の場合は強く警戒されることはありませんが、個人となると多くは門前払いです。

しかし決裁権を持つ顧客と直接話ができるというメリットがあり、気に入ってもらえれば契約までがスピーディーに完結します。

商材が魅力的であればしっかりと話を聞いてもらえますので、成約率も高くなるでしょう。

デメリットは、訪問するのに時間とコストと労力を要する点です。

暑い夏、寒い冬、雨の日も外出しなくてはならないので、年齢を重ねるごとに疲労が溜まりやすくなります。

テレアポ営業

テレアポ営業は、会社が用意したリストや名簿に従って、かたっぱしから電話をかけて営業する手法です。

顧客先に訪問することもなく時間やコストが省略できるので、飛び込み営業よりも広く行われています。

テレアポは相手の顔が見えないということもあり、「声」が武器になります。

相手を不快にさせない物腰や言い方で、話を聞いてもらえるような工夫が必要です。

「人見知りする」「相手の顔をみると緊張する」という人でも働けるため、営業が初めてという方にも向いています。

ただし飛び込みと同じでアポイントがない営業手法のため、「話を聞いてくれない」「すぐに通話を切られてしまう」ということがほとんどです。

海外営業

海外営業は、日本の商材を海外に広め販売するのが仕事です。

国内に拠点を置き出張するケースと、海外に拠点を置いて駐在するケースがあります。

商社やメーカーに多い営業手法で、「語学力」や外国人でも物怖じしない「対応力」が求められます。

近年は海外営業が人気で、求人の倍率も非常に高くなっていますが、言葉や文化が違う国で働くのは容易ではありません。

そのため駐在手当などで高収入が期待でき、かつ帰国してからは出世コースに乗ることが期待できます。

営業未経験におすすめの業界

営業の仕事内容がわかったところで、未経験からでもスタートしやすい業界について紹介します。

不動産営業

不動産営業の仕事は、土地や住宅の売買、賃貸住宅の案内などがあります。

難易度が高いのが高額になる売買で、顧客の年収や将来設計などの金融知識が必要です。

一方で賃貸営業は、個人に物件を案内して賃貸契約を結ぶのが仕事ですが、店舗やテナントの賃貸業務も含まれます。

未経験からのスタートであれば、高いスキルを求められない賃貸営業がオススメです。

しかし売買に比べるとインセンティブは低くなるので、「稼ぎたい」という方は売買にチャレンジしてみるのがいいでしょう。

人材業界

人材業界での仕事は、企業に人材を紹介して課題を解決することです。

また「働きたい」という求職者に対して雇用を促進することで、社会全体の景気をよくすることができます。

人材業界と一口に言っても、「人材派遣」「人材紹介」「人材コンサル」などさまざまなサービスがあり、仕事内容も大きく異なってきます。

顧客は企業の社長や人事部長といった役職者がメインになるため、高いコミュニケーション能力が必要です。

「コンサルティングなんてできない」と敬遠する人も多いようですが、前職での知見や経験を存分に活かせる仕事です。

IT業界で働いた経験があればIT業界の仕組みに詳しいので、企業が求める人材や課題を見抜くことができ、企業と求職者の的確なマッチングを成功させられます。

保険業界

保険営業が扱う商品は、生命保険や医療保険、自動車保険、年金など多岐に渡ります。

商品や顧客のライフプランを説明するのに専門的な知識が必要になりますが、どの保険会社も研修や勉強制度を設けており、未経験でも入社しやすい業界です。

保険会社に所属した場合は、飛び込みやテレアポ営業などで新規顧客を開拓することが多くなります。

さまざまな保険会社の商品を扱う保険代理店で働く場合は、来店したお客様に対するカウンター接客がメインです。

保険に加入したことがあれば、保険営業のトーク術やスキルがイメージしやすいでしょう。

顧客の悩みや不安に寄り添いながら、自身の専門知識を活かせるやりがいのある仕事です。

保険会社では個人にノルマが課せられることが多く、大きなプレッシャーを背負うことになります。

しかし違う視点からみると、成果を上げれば高収入が期待できるのが魅力で、トップクラスの営業は1000万円以上の年収を稼げる仕組みです。

IT業界

近年のIT業界の成長は目覚ましいのですが、成長スピードが早すぎるため人手不足に悩まされています。

2019年に経済産業省が発表した報告によると、2020年は30万人、2030年には45万人ほどの人材が不足すると推測しているようです。

求人サイトをみると、IT業界の募集が多くを占めていると気づいた人も多いのではないでしょうか?

そのため企業は人材の育成に力を入れ、営業未経験者を幅広く採用しているのです。

IT営業の仕事は、ハードウェア・ソフトウェアの導入やシステム開発、ウェブマーケティングなどで、多くは技術者(エンジニア)と協力して顧客の課題を解決します。

IT業界での経験がない場合はITパスポートの資格を取得しておくと、業界用語が網羅でき仕事もはじめやすいでしょう。

参考:経済産業省 「IT人材需給に関する調査(概要)」

営業の種類は様々!違いを理解して自分に合った職を見つけよう!

営業の仕事内容にはさまざまな手法があることが理解できたでしょうか?

営業展開や商材によっても働き方は大きく変わってきますので、自分に合った営業スタイルを見極めることからはじめてみましょう。

営業はさまざまな人と接しながら、顧客の課題を解決してビジネスを展開する仕事です。

営業ほどビジネススキルが身につく職種は、他にないかもしれません。

未経験から営業職へチャレンジしてみたい方は、人手不足の業界や研修が整っている業界を選択するのがオススメです。

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