女性でも営業職に転職できる!メリット・デメリットや成功させる秘訣

営業職は男性の職業というイメージが強いですよね。
しかしそれはひと昔以上も前の話。
今は働き方改革やワークライフバランスを重視した考え方にシフトチェンジしていて、女性も営業として第一線で活躍できる時代です。
そこで今回は、営業職の種類や女性が営業職に転職するメリット・デメリットについて詳しく解説します。
最後は女性におすすめしたい業界も紹介していますので、営業への転職に悩んでいる方は参考にしてみてください。
営業職の種類
営業職にはいくつか種類があり、ここでは代表的な営業職を紹介したいと思います。
メーカー営業
日本を代表するメーカーといえば、トヨタやソニー、ユニクロ、資生堂などがあります。
これらの企業は自社で製品を開発・製造・販売しているのが特徴で、自動車メーカー、電子機器メーカーなどと呼ばれています。
メーカー営業は自社で製造した商材を法人や代理店に販売するのが仕事で、新規開拓営業やルート営業、アフターフォローなど、営業の仕事を分散して行っているのも特徴です。
ユーザーに直接販売することはほとんどありませんが、代理店の営業に同行して客先に出向くこともあります。
代理店営業
自社の商品やサービスを販売してくれる代理店を開拓するのが仕事内容です。
具体的には新しい商材の宣伝活動や、法人・個人に直接販売する代理店をフォローすることが業務の一環となっています。
代理店はいくつかの企業と代理店契約を結んでいることが多く、どうやったら自社製品を多く売ってくれるかを考えなくてはなりません。
そのため商品の勉強会を開いたり、技術情報を提供したりして、商材を売りやすいように工夫するのも代理店営業の仕事です。
代理店は仕入れ値を安く抑え利益を確保しようとするため、業績に応じてインセンティブを与えたり、大量購入なら割引をしたりして販売意欲を高めます。
商社営業
商社とは、メーカーから仕入れた商品・サービスを法人や個人に販売する企業のことです。
仕事内容は新規顧客の開拓やマーケットの分析、仕入れ先の確保なども行います。
仕入れ先の数だけ多くの商材を取り扱うことになるため、幅広い知識が求められることになります。
そのためメーカーの勉強会や展示会などにも足を運び、新しい技術や情報の収集が必要不可欠です。
営業先が海外に及ぶことも多く、出張や転勤が多いのも商社営業の特徴です。
グルーバルに活躍でき平均年収も高い反面、仕事量や取引先との付き合いが多く、プライベートな時間が確保しづらいという一面もあります。
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女性が営業職に転職するメリット・デメリット
営業といえば男性の仕事というイメージを持つ方も多いかもしれません。
しかし男性にはない女性ならでは営業手法を活かし、活躍する女性営業マンも少なくありません。
女性が営業職を目指すときのメリット・デメリットをみていきましょう。
メリット
まずは女性が営業職に転職するメリットを3つ紹介します。
成果をあげれば高収入を狙える
営業職の場合は数字でしっかりと評価してもらえるため、男女問わず昇給や昇進ができます。
「男性に負けないくらい稼ぎたい!」「正当に評価されたい」と考えている人にぴったりの職業です。
ただし注意しないといけないのが、女性にお茶くみや雑用をさせる古い体質の企業に入社してしまうこと。
間違って入社してしまうと、女性だからと大きな仕事を任せてもらえなかったり、年功序列が出世を邪魔したりするので要注意です。
自由な時間を確保できる
営業は結果を重視される仕事です。
結果さえ出していれば、仕事のやり方や時間の使い方に口出しされることはありません。
女性は結婚したあとに家事や育児などの負担が増えるため、営業職で仕事と家庭を両立しながら働き続けたいと考えて転職する人も多いです。
最近はオンラインでの打ち合わせが増えつつあるので、今後はさらに働きやすい環境に変わっていくことが期待できます。
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女性ならではの配慮や物腰の柔らかさは営業にピッタリ
営業は高いコミュニケーション能力が求められますが、本来おしゃべりが大好きな女子は営業スキルが備わっていることが多いです。
相手の会話にあいづちを打ったり共感したり、リズム感のある会話のキャッチボールで顧客との商談も弾みます。
また女性は男性が気付かないような細かいことに気が付きやすく、相手が喜ぶ心配りができるのも特徴です。
「ガツガツした男性営業よりも本音で話しやすい」「小さい相談事も気軽に打ち明けられる」など、女性だからこそ構築できる人間関係もあります。
デメリット
営業職を目指すなら、デメリットをきちんと理解した上で転職を決めることが大切です。
失敗すると暗い仕事人生を送るか、もう一度転職をする羽目になるので気を付けましょう。
仕事がハード
営業は客先に商材を売るだけが仕事ではありません。
プレゼン資料の作成や売上管理、社内調整や事務処理など、やるべきことは多岐に渡ります。
また新しい商品が次々と発売されるような業界なら、新商品の知識を習得したりPRするための資料を作ったりと、仕事が山のように押し寄せてきます。
そのため定時で帰れることは少なく、毎日遅くまで残業せざるを得ないのがデメリットです。
ただ近年では働き方改革の影響もあり、長時間労働が当たり前だった営業職を取り巻く環境はずいぶんと変わりました。
ただ古い文化が根付いている企業もたくさんありますので、応募する前の企業調査は念入りに行いましょう。
ノルマ達成のためのプレッシャー
売上や顧客獲得数、契約件数など、決められた予算や目標が月ごとや年単位で設定されます。
達成できれば問題ありませんが、終わりがないノルマにプレッシャーを感じて、退職を決意する人も多いです。
ノルマが足かせとなり営業職へチャレンジできない人は、個人ではなくチーム制で取り組む職場やノルマがない企業を選ぶといいでしょう。
もちろん成果を出すことは求められますが、プレッシャーは少なくなります。
人間関係を構築するのが大変
男性営業であれば、商談のあとに「軽く一杯どうですか?」「タバコに付き合ってもらえませんか?」など、顧客とのコミュニケーションが取りやすいと言えます。
しかし女性から飲みに誘うと勘違いされる可能性もあるため、男性のように気軽に誘えません。
そうなると打ち合わせや商談の空間だけで人間関係を構築しなければならず、距離を縮めることが困難です。
また職場内での妬みや批判など、女性特有の悩みを抱えることも多くなってきます。
女性が営業職への転職を成功させるコツ
営業職のメリット・デメリットをみて、営業として働くイメージがつかめたでしょうか?
次は営業への転職を成功させるポイントを紹介していきたいと思います。
キャリアプランを明確にしておく
営業として働く上で、どんなことを実現したいですか?
「顧客満足」「高収入」「キャリアアップ…」、10人いれば10通りのキャリアプランがあるでしょう。
転職を失敗させないためにも、自分が今後どうなっていきたいかを明確にしておくことが大切です。
「何となくこうなればいいな…」くらいの将来設計では、仕事でつまずいたときや人間関係で悩んだとき転職を後悔することに。
働く上で大切にしたいこと、求める条件をリストアップし、優先順位をつけてみましょう。
これまで気付かなかった本当の自分が見えてくるかもしれません。
具体性のある志望動機を伝える
営業未経験者の場合は、「どうして営業をやりたいと思ったのか?」という転職のきっかけや理由について質問されます。
そのときに自分のイメージや憧れなどのあいまいな理由を述べては、面接官に納得してもらえないでしょう。
また営業は頑張りが評価されやすい職業ですが、「正当に評価される仕事につきたかった」という動機だけでは、仕事への熱意が伝わりません。
採用担当者が面接で判断するのは、どのくらい真剣に働いてくれるか、成果を出してくれるかということ。
「営業職を通じてこんなことを実現させたい」というような具体的な志望動機を伝え、モチベーションの高さをアピールしましょう。
明るさと前向きさをアピールする
面接では明るくハキハキと話し、「コミュニケーション力が高く営業職に向いている」と思ってもらうことが大切です。
第一印象も大切ですので、身だしなみやメイクにも気を配り、女性らしく品のある印象に仕上げましょう。
また「強みは何ですか?」「あなたが入社したら当社にどんなメリットがありますか?」というような質問を受けた場合、ネガティブな発言は控えて自分の強みをしっかりとアピールしましょう。
「人と接することが好き」「自分は営業に向いている」など、自分の意思を明るく前向きに伝えると、いい印象を与えることができます。
転職エージェントを活用する
女性が転職を考えるときは、以下のような情報収集を行いましょう。
- 女性が活躍できる職場か
- 産休や育休に積極的な企業か
- 職種を問わず女性社員がイキイキと働いているか
いまだに男性が有利な職場や男女差別は残っていますので、入社前に企業研究を怠らないよう注意してください。
「企業情報が入手できない」「情報収集の仕方が分からない」という方は、転職エージェントを活用して情報を集めてみるのが有効な手段です
。転職エージェントは求人票には掲載されない内部情報に長けていて、「企業が求めている人材」や「職場の雰囲気」を知っています。
転職を成功させるには、生の情報をどれだけ入手できるかが重要です。
女性向けや特定の業界に特化しているなど転職エージェントごとの強みがあるので、いくつかのエージェントに登録してキャリアカウンセリングを受けてみましょう。
営業職に転職する女性におすすめの業界
女性の転職におすすめしたいのは、きめ細やかな気遣いや女性ならではの視点が活かせる3つの業界です。
育児や介護に手厚いフォローがあり、長く働ける職場を選ぶようにしましょう。
保険業界
保険業界は女性社員の割合が大きいこともあり、出産後も仕事と育児が両立しやすい環境が整えられています。
業界大手の日本生命では、男性社員の育休取得率が100%を達成していて、企業全体が子育てをバックアップしてくれる体制が魅力です。
また保険営業と聞くと、個人宅への飛び込み営業というようなハードな営業活動をイメージする人も多いでしょう。
しかし実際は、既存企業に対する営業や、契約後の顧客フォロー、保険代理店へ向けたフォロー営業といった幅広い仕事内容が用意されています。
また保険を契約する際には顧客の病歴や家計など、センシティブな情報を取り扱うことが多いのも特徴です。
お客様の状況に寄り添った提案力とコミュニケーションスキルは、ほかの業界へ転職しても重宝されます。
参考:日本生命保険相互会社 「男性育休100%取得推進の取組」
女性向け商品(コスメなど)業界
コスメや下着といった、女性向け商品を取り扱うメーカーや商社での営業職も人気です。
営業先は百貨店や小売店、エステサロンや美容室など。
また海外進出するメーカーも多くなってきており、語学スキルがあれば海外営業もチャレンジできます。
美容やファッションが好きで、トレンドに敏感な人に向いている業界です。
コスメに関してはシーズンごとに新商品が販売され、成分や効果などの知識も必要になります。
自社製品についての知識はもちろんのこと、競合他社との差別化を図り、相手の要望にあった商品を提案できる能力が求められます。
住宅業界
やりがいが大きく高収入を目指せるのが、住宅業界で働く営業職の魅力です。
成果を上げていれば時間も自由に使えることが多く、建築や家づくりに興味がある方にピッタリの業界といえます。
また顧客と末永いお付き合いができたり、家づくりの企画や開発に関われたりするのは住宅営業ならでは。
不動産業界は求人も豊富なため、転職しやすいのもメリットのひとつです。
ただし土日が仕事になることが多く、「友人や恋人と休みが合わない」という業界特有のデメリットがあります。
そこに慣れてしまえば美容院などの予約も取りやすく、出掛けた先でも混雑と無縁です。
女性でも営業は目指せる!適性を見極めて自分に合った転職をしよう!
営業は男性のイメージが強い職業ですが、女性らしさを活かして活躍している人も数多くいます。
自分に合った業界に入社できれば、高収入を手にしながら自分のペースで働くことも可能です。
転職する際は、ロールモデルになるような女性営業マンがいる企業を選ぶことが大切。
女性が活躍できるようなルールや環境が整えられているかをしっかりチェックして、転職を成功させましょう。