営業職への転職理由とは?参考にすべき例文と転職を成功させる秘訣

営業職への転職を考えるとき、ほかの人の動機や転職理由が気になりますよね。
とくに営業経験がない人は、どんな理由を述べていいのか悩むことも多いのではないでしょうか?
そこで今回は、営業職へ転職する理由や具体的な志望動機、企業側が面接でチェックするポイントなどを紹介しています。
営業職はやりがいや自己成長できる職業でありながら、ノルマによるプレッシャーもある仕事です。
転職によるリスクを抑えるためにも、営業職に転職した人たちの理由を参考にしてみましょう。
営業職へ転職を考えている人の理由
異業種から営業職へ転職する際の理由について紹介します。
実際に転職している人の意見を知ることで、営業職をもっと理解できるはずです。
- 今の仕事よりも好条件の企業に転職したい
- やりがいのある仕事をしたい
- キャリアアップを図りたい
- 人と話す仕事をしたい
今の仕事よりも好条件の企業に転職したい
転職する際に、今の職場よりも好条件の企業へ転職したいと思うのは自然なことです。
- 家賃手当などの福利厚生が充実している企業がいい
- 大企業で働いてみたい
- 年収アップを図りたい
好条件は人によってもさまざまで、中には収入よりも人間関係を重視する人も少なくありません。
自分の希望にあった職場で働くことで、生活の幸福度も増します。
やりがいのある仕事をしたい
近年の調査では、仕事に「やりがい」を求める若者が増えています。
『仕事にやりがいは欲しいですか?』という質問に対し、およそ90%の人が「そう思う」と回答しています。
やりがいが得られる職業として真っ先に考えられるのが、成果が数字で評価される「営業職」です。
営業は未経験歓迎の求人も多く、異職種からのチャレンジもしやすいというのも転職理由のひとつになっています。
キャリアアップを図りたい
自己成長のため、キャリアアップを目的に転職を考える人もいます。
現在の職場に不満を抱えている人は、仕事の幅が広がり裁量権が与えられる企業へチャレンジするのです。
以前は、一つの企業で長く勤めることが正しいとされていた時代がありました。
しかし今はキャリアアップのための転職も常識になり、転職を繰り返しながらスキルアップや昇進を目指せる時代です。
人と話す仕事をしたい
事務職のようなデスクワークを仕事にしている人の中には、「もっと外に出て色んな人と関わりたい」と考え、ジョブチェンジするケースも少なくありません。
また営業アシスタントのような営業職のサポートをしている人が、「自分にも営業ができそう!」とチャレンジする人もいるようです。
「人と話すのが好き」ということが、イコール営業に向いているとは限りません。
しかし好きこそものの上手なれ。嫌いなことをするよりも、自分が得意だと思うことにチャレンジする方が、転職の成功率が高まります。
【転職者の状況別】営業職への転職理由
転職の第一歩は、企業の求人へ応募することからスタートします。
履歴書や職務経歴書を書く際、転職理由をどう書いていいのかでつまずいてしまう人もいるでしょう。
転職するということは、少なからず今の職場に不満があるということ。
しかし本当のことを書くとネガティブに捉えられてしまうため、書き方には注意しなくてはなりません。
ここでは転職理由を3パターンに分けて、具体的な回答例を紹介しています。
営業未経験で転職する場合
未経験からのチャレンジでは、「営業としての素質があるか」が問われます。
これまでの実務経験で、お客さまと接してきたことから得られた喜びや、業務で工夫した点などを述べましょう。
例えば、メールをした後に電話でも内容を伝え、できるだけ多くのコミュニケーションをとるようにしたことなど。
また数字に対する前向きな働き方も重要で、利益を上げるために工夫した点などがあればアピールポイントになります。
とにかくお金を稼ぎたい場合
学歴や職歴がなくても、ほかの社員と同じ土俵で勝負できるのが営業職です。
「高い給料を得たい」という理由で営業職を目指す人もいますが、収入だけにフォーカスするのは好印象を持たれません。
高収入を目標にした転職理由の場合は、企業の評価制度が整っている点や、年齢や性別に関係なく成果を認める文化がある点を転職理由にしましょう。
前職の業務内容や待遇に不満を感じて転職する場合
今の仕事に不満を感じている、業務内容が合わないという理由での転職は、企業にネガティブな印象を与えてしまいます。
転職理由を考えるときは不満を並べるだけでなく、
- 仕事を通してどうなりたいか?
- どこが改善されれば気持ちよく働けるか?
など深く自己分析して、「転職してこうなりたい」というビジョンを描くことが大切です。
自分の目指すものが分かれば、企業へもしっかりとアピールでき、転職を前向きに捉えてもらえます。
【状況別】参考にすべき営業の転職理由
ここからは営業への転職で参考にしたい転職理由について紹介していきます。
転職理由が思い浮かばない!と焦っている人は参考にしてみてくださいね。
業務内容に不満を感じていた場合の転職理由
前職では保険商材の営業職として働いておりましたが、BtoBの商材でしたのでお客様と密接にかかわるということができませんでした。
営業を志したのもたくさんの人と関わりたいという思いからだったので、なかなかやりがいを感じられないことが続きました。
この状態では営業職をしている意味がないと感じ、BtoC商材を扱われている貴社であれば、よりお客様と密接に関われる感じ転職致しました。
様々な顧客と関われる貴社であれば、やりがいを感じられながら仕事ができると考えております。
人間関係に不満を感じていた場合の転職理由
高い目標を設定してクリアしていく環境で、スキルや経験を積める環境ではあったのですが、身体的な疲労がかさみ体調を崩すシーンが多くなりました。
スキルや経験を積むというのは重要ということは承知しているのですが、体が資本なのでこのままではまずいと感じ転職を決意しました。
前職で体得したスキルや経験をもとにして、売り上げ向上に精進すると意気込んでおります。
給与や待遇での転職理由
年功序列の社風が残っている環境であり、どれだけ成果を上げてもなかなか給料として反映されないということからやりがいを感じられずより良い環境で仕事がしたいと感じ転職を決意しました。
前の職場では保険商材を取り扱っており、売り上げ〇万円で営業課ではトップの成績を誇っております。
そのため、これまでの営業経験やスキルを貴社に還元しつつ成長できると感じて志望致しました。
キャリアチェンジでの転職理由
以前の職場では人材系の営業として、月の売り上げ〇万円の成績を残しておりました。
しかし、もう少し大きな商材である不動産を取り扱いたいと感じ、転職を決意致しました。
不動産は一度で動くお金が大きく、前職よりも違った角度でやりがいを感じつつ仕事ができると考えております。
営業職向けの転職理由を伝える際のポイント
転職理由は人それぞれですが、伝え方のポイントは共通しています。
転職理由を伝える際のポイントを紹介していきます。
- 転職しようとした具体的なきっかけを伝える
- 転職理由とキャリアプランに一貫性を持たせる
- 転職理由と志望動機に一貫性を持たせる
転職しようとした具体的なきっかけを伝える
転職理由を伝えるときは、「仕事の幅を広げたい」「自分のやりたい分野ではなかった」などでは、その企業を志望する熱意が伝わりません。
採用担当者は、「採用しても同じような不満を持つのでは?」と捉え、採用を見送られる可能性も高くなります。
ただ「仕事の幅を広げたい」というのではなく、仕事の幅を広げてどうしたいのか、どんな営業になりたいのかを具体的に伝えることが重要です。
転職理由とキャリアプランに一貫性を持たせる
転職を通してどんなキャリアを築いていきたいのか、あなたの考えはまとまっていますか?
転職の目的は、その目標を達成するための手段であることが大切です。
3年後、5年後、10年後の具体的なキャリアプランを計画し、「キャリアプランを実現させるためには御社に転職することが必要不可欠」と思わせなくてはなりません。
「このような仕事に携わりたいが今の職場では実現できない。
御社なら〇〇の分野に特化している」というような一貫性を持たせましょう。
転職理由と志望動機に一貫性を持たせる
転職理由と志望動機には一貫したストーリーを持たせることが大切です。
「現在の職場ではこのような問題を抱えています」ということを説明し、「御社ならその問題を解消できる」という志望動機につなげていきます。
ここに一貫した流れがないと、面接官に「動機があいまい」と思われてしまう可能性も。
また抱えている問題に対しても、「これだけ頑張ったけど自分ではどうすることもできなかった」ということを伝え、具体的に努力してきたこともアピールしなくてはなりません。
営業職を退職して別の職種に転職する場合の理由
営業職を退職して、別の職種に転職しようとしている人の転職理由を紹介していきます。
営業職から転職しようとしている人の理由をあらかじめ理解しておけば、転職した後のミスマッチを防ぐことができます。
- ノルマが厳しい
- 営業職独特の雰囲気になじめない
- 人と話す仕事が合わない
仕事のノルマが厳しい
営業には毎月のノルマが課せられており、ノルマへのプレッシャーに押しつぶされて転職しようとする人も多いです。
会社によっては達成できない様なノルマを課せられるケースも多く、仕事をしている中でモチベーションを保てない状況に陥ることも。
ノルマが無い仕事の場合、毎月プレッシャーが少ない中で仕事ができるので、少ない負担で済みます。
営業をしている今の状態よりも良い意味で楽な仕事に転職するために、営業から転職する人が多くなっているようです。
営業職独特の雰囲気になじめない
営業職は体育会系独特の雰囲気があるため、人によっては雰囲気に馴染めないと感じてしまう人も多いです。
職場の雰囲気は仕事をしていく中で非常に重要な要素となるため、雰囲気に馴染めないと長期間仕事を続けるのはかなり困難です。
職種によっては、独特な人間関係や雰囲気が無く、仕事をしやすい環境が整っている職場もあります。
そのため、少しでも働きやすい環境を求めて、転職する人が多いようです。
人と話をする仕事が合わない
営業職は営業先などのクライアントと密接にコミュニケーションを取る仕事で、様々な人と接する機会が多いです。
そのため、仕事をしているなかで余計なコミュニケーションを取りたくないと考えている人は転職をしている傾向があります。
営業職は業務中以外も取引先との食事や休日に接待などをすることもあるので、人とのコミュニケーションが苦手な人にとってはプレッシャーになります。
企業の人事担当者が転職者をチェックしているポイント
書類選考が通過すれば、次はいよいよ面接です。
営業職を希望する場合、面接官があなたのどこをみているのかを把握しておきましょう。
面接官がチェックしているポイントは下記の4つです。
- 明るくハキハキと話しているか
- ネガティブな発言をしていないか
- 話している内容が具体的か
- 将来に対してのビジョンが明確か
明るくハキハキと話しているか
人前にでることが多い営業職は、第一印象が重視されます。
人当たりが良さそうか、清潔感があるか、マナーや礼儀はわきまえているか、面接中の振る舞いに気を付けましょう。
質問に回答するときは、しっかりと相手の目を見て答えことが大切です。
- モゴモゴと小さいことで話す
- 下を向いて答える
- 表情に覇気がない
- 身なりが整っていない
このような人は「営業に向いていないのでは?」と判断され、採用される可能性が低くなってしまいます。
面接で緊張してしまう人や営業未経験者は、自分が話している様子をスマホに撮影してみるのがオススメです。
顔がこわばっていたり、声が低かったりという点を改善することができ、第三者の視点で自分を改善できます。
ネガティブな発言をしていないか
「どうして転職をしようと思ったのですか?」という質問は、どの企業でも必ずといっていいほどされます。
「残業が多かった」「残業代が支払われなかった」「上司にパワハラを受けた」というのは正当な転職理由になりますが、ネガティブな発言は面接官に好まれません。
できるだけオブラートに包み、「業務時間内に仕事が終わることが少なく、帰宅後に勉強する時間がなかった」「担当業務が多いため離職が後を立たず、業務の効率化を上司に提案したが進展がなかった」など、具体的に動いたが成果が得られなかったという言い回しをしましょう。
話している内容が具体的か
面接では30分や1時間という限られた時間で、あなたの魅力をアピールする必要があります。
短時間で伝えるには、話している内容を具体的に説明することが大切です。
とくに中小企業から大企業への転職や、異業種への転職は、仕事の規模や内容が大きく異なり、面接官がイメージしづらいという点が挙げられます。
また面接官が転職経験者であれば理解できるような内容も、転職経験がない場合は尚更です。
話す内容を具体的に伝えるには、人数や予算、スケジュールなどは数字を用いて説明しましょう。
またストーリー性を持たせるためにも、起承転結を分かりやすく端的に話すようにしてください。
将来に対してのビジョンが明確か
「転職したらこんな仕事に携わりたい」「勉強している知識を御社で活かしたい」など、将来なりたい自分の姿を明確にしておく必要があります。
またその目標が、応募する企業の考え方とマッチしているかも重要なポイントです。
自分のビジョンを掲げ、その目標が転職で達成できると同時に、企業にとってもメリットを感じさせなくてはなりません。
自分と働くことで企業はどんなメリットがあるか、そこを意識して自己アピールにつなげましょう。
営業職に求められる4つのスキル
未経験から営業を目指す場合、どのようなスキルが求められているのかを理解しておく必要があります。
ここでは、営業職に求められている4つのスキルをご紹介。
あなたの強みを理解した上で、営業職に向いているということをアピールしましょう。
- 相手が何を求めているかを理解できる能力
- ノルマを達成するための強い責任感
- 高いコミュニケーションスキル
- すぐに行動できる能力
相手が何を求めているかを理解できる能力
営業の仕事は、顧客の「困った」や「悩み」を解決することです。
相手がどんな問題を抱えていて、どうやったら解決できるのか、あなたのヒアリング能力が重要になってきます。
営業は「話す力」が重要だと考えている人も多いようですが、「聞く力」も必要不可欠です。
顧客には色んなタイプの方がいますから、その人の視点に立って物事を見るようにしましょう。
一方的に商材を押し付ける営業スタイルでは、成果が得られず信頼関係も築けません。
ノルマを達成するための強い責任感
営業はノルマがあって精神的にも、キツい仕事と言われています。
しかしその分やりがいがあり、会社の売り上げに直結して自分の存在意義を発揮できる仕事です。
ノルマをプレッシャーに感じながらも、達成するために努力を惜しまない人は営業に向いています。
言われたことだけをやる営業ではなく、自分で考え行動し、交渉能力を磨くためのテクニックを習得することも重要です。
営業をしていても売り上げに無関心で、目標が達成できなくても何とも思わない人は意外と多いもの。
自分の売り上げが会社の業績にどれだけ影響を与えるか、営業はお金に対してシビアであることも求められます。
高いコミュニケーションスキル
会社員として働くなら、組織に素早く馴染むためにもコミュニケーションスキルを磨いておきたいもの。
とくに「人」を相手に仕事をする営業職では、面接でも重視されます。
コミュニケーションスキルといっても、「話が面白い」「初対面でも問題なく話せる」ということではありません。
企業のトップセールスマンが人見知りする性格、というのは意外に多く、「社交的=コミュニケーションスキルがある」ということとは異なります。
営業職に求められるのは「誠実であること」、つまりどれだけ深い信頼関係が築けるかということです。
すぐに行動できる能力
仮に自分が顧客になった場合、担当営業はフットワークが軽い人、重い人、どちらを希望しますか?
「納期を急いでいるから何とかしてほしい」という場合、腰が重い人は何も対応してくれませんよね。
- リスクばかり考えて行動に移せない人
- 自分に自信がない人
- 前例にないことができない人
- 自分で決断できない人
このような人は顧客からも信用されず、結果を残せません。
一方で、すぐに行動してくれる人は顧客からも信頼され、「困ったときの営業さん」とインプットされます。
依頼されることや相談される頻度も増えて、人気者になるでしょう。
具体的な転職理由を伝えて営業職への転職を成功させよう!
転職理由は採用において、重要なポイントになります。
退職理由やキャリアプランとの一貫性を持たせ、具体的な内容を伝えて面接官を納得させましょう。
営業職は離職率が高いという特徴があるため、企業側はより長く働いてくれそうな人材を選びたいと思っています。
転職理由がしっかりと固まっていないと、「採用してもすぐに辞めそう」と思われてしまうことがあるので注意が必要です。
まずは自分の抱えている課題をすべて書き出し、問題を可視化することから始めてみましょう。
問題を把握しておくことで、具体的な転職理由がみえてくるはずです。









