ベンチャーの平均年収は低い?ベンチャー企業の給与に対する考え方

ベンチャーの平均年収は低い?ベンチャー企業の給与に対する考え方
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「自分の実力を試したい」
「会社とともに成長したい」

そんな人はベンチャー企業に向いています。経営者のビジョンに賛同できれば、ともに苦労しながらでも成功を掴めるチャンスがあるかもしれません。

しかし気になってくるのが年収です。ベンチャー企業は年収が低いと言われていますが、実際にはどうなんでしょうか?

ベンチャー企業の従業員に対する賃金の考え方について解説していきます。

ベンチャー企業へ転職しても収入がアップするわけではない!

ベンチャー企業への転職では、「年収」を気にする人も多いのではないでしょうか?

しかし高収入やストックオプション目当ての転職はやめた方が身のためです。

起業したばかりの頃は、企業の収益はゼロに近いです。

まずは会社を潰さないこと、コストをかけないことが大切になってきます。

ベンチャー企業でも事業規模を拡大している段階に達していれば、前職と同等の収入もあるかもしれませんが、設立当初での年収ダウンはやむを得ません。

それを承知で「創業メンバーとして参画したい」「リスクを恐れずチャレンジしたい」という気持ちを持つ人は、転職もアリだと思います。

お金・役職は後からついてくるパターンが多い

ベンチャー企業は「目先の給料よりも自分のやりたいことに時間を注ぎたい」というタイプに向いています。

給与が低くても経営者の考えに賛同するとか、いずれ起業したいから間近で経営を見たいという風な人が行くべき会社です。

「ベンチャーに行くから給与を保証してほしい」とか「それなりの役職じゃないと入社できない」というのは間違った考え方です。

とにかく目の前のことに打ち込み、時間を忘れて仕事に没頭することが成功への道です。

お金や役職はその後のこと。高収入を求めるのであれば大企業に進んだ方がいいでしょう。

ベンチャー企業にお金や役職を求めるのはそもそもの間違いで、あなたが入社することでどれだけの利益をもたらすことができるのかを考える方が先です。

まずは「何のための転職か?」を考えた上で入社を決める方が、後悔が少ないでしょう。

企業規模が大きいベンチャー企業は高収入企業もある

急成長して大企業へと成長したベンチャー企業を「メガベンチャー」と呼びます。楽天やエムスリー、LINEなどです。

メガベンチャーは人材に投資できる資金がありますので、大企業より高い年収を得ることが可能です。

また大企業に比べて20代や30代の早い段階で昇進できるのがベンチャー企業のメリットで、管理職クラスになれば上場企業の年収にも負けない金額が期待できます。

ベンチャー企業の人件費(給与)に対する考え方

ベンチャー企業の多くがIT関連やインターネット業界です。

そのため在庫を抱えるリスクや材料を仕入れる必要がなく、製造業などと比べる利益率が高いというメリットがあります。

モノにお金を支払わなくて済む一方で、人件費には大金を使います。

とくに優秀な人材には大きなお金を提示してでも入社してほしいと考えている経営者が多いようです。

ベンチャー企業といえば設立当初は給与が支払われないというような話もありましたが、今そんな会社があれば噂が広まり誰も入社しなくなってしまうでしょう。

投資家やベンチャーキャピタルから資金を調達している企業は、人件費に対するアドバイスがあるため、極端に給与が少ないという企業はなくなりつつあるようです。

「人件費=必要不可欠な投資」と考えている経営者が増えることで、転職者も安心してベンチャー企業に足を踏み出せるのではないでしょうか。

段階ごとにベンチャー企業の給与形態について

ベンチャー企業の給与レンジはどのような段階を踏んでいるのか。

「将来は幹部候補として活躍したい」という人が転職した場合の給与レンジをみてみましょう。

シード・アーリー期は気持ち程度の報酬

シード・アーリー期は、起業してから3、4年くらいの時期を指します。

このくらいの時期は最低限の生活ができる程度の年収でしょう。

それでも経営者としては精一杯の報酬です。そしてストックオプションも追加されます。

この段階では、経営者自身は無収入で働いている人もいるくらいです。

売り上げを出し会社を潰さないことに尽力し続けることで、シード・アーリー期を乗り越えていきます。

幹部候補であるあなたも、貯金を切り崩しながらの生活になる覚悟を決めておかなくてはいけません。

ミドル期には年収500万円程度

事業が軌道に乗りはじめ収益の目処がたち、赤字が改善されると外部からの投資も期待できるようになります。

売上も拡大しますが、その分追加の人材を確保したり、設備に投資したりして資金調達が急務になるのもこの時期です。

しかし一定の売り上げが見込まれるミドル期は、金融機関からも融資が受けやすくなってきます。

資金が調達できれば給与水準も上がり、同年代のサラリーマンと同額くらいの年収がもらえるようになるでしょう。

レーター期には年収600万円~

事業の収益モデルが検証され利益が継続されるようになると、年収は600万〜1000万円近くなります。

この頃になると上場に向けた経営方針に移行していき、予想より給与が跳ね上がるようなことはありません。

利益を確保するため、人件費を抑えることを優先するからです。レーター期まではどんなに死に物狂いで働いたとしても、高い報酬は得られない仕組みになっています。

しかし上場やM&Aにより大きなリターンが得られるのはもう直ぐ目の前、というところまで来ているのは確かです。

この時期に転職してきた場合は、ストックオプション付与数は少なめになってしまいます。

ストックオプションの発行枠には上限があるので、すでに既存の社員の振り当ててしまっていることが多いです。

枠が余っていればもらえる可能性がある、ということを頭に入れておきましょう。

ベンチャー企業のストックオプションとは?

何度もワードがでた「ストック・オプション」について、ここで詳しく解説したいと思います。

ストックオプションとは、自分が所属している会社の株を、あらかじめ決められた価格で買い取れる権利です。

ここで注目すべきは「権利」ということが大切です。実際に株式をもらったわけではないので注意して下さい。

従業員が買い取った価格よりも株価が高かった場合、権利を持っている従業員は利益を得ることができます。

「株価(上場した時の価格)」-「ストックオプションをもらった価格」=儲け

あくまでも上場してからのことになるので、未上場では儲けはないことを覚えておきましょう。

この手法はIT系のベンチャー企業が採用するケースが多く、開業して間もないため高額な報酬を支払えない代わりに、将来の報酬を約束する仕組みです。

1株500円で購入した株が事業の成長とともに1000円に上がると、1株500円の儲けが生まれます。

一方で業績悪化により株価が下がったとしても、ストックオプションの権利を行使しなければ損することはありません。

ストックオプション目当ての転職は危険

ストックオプションによる一攫千金を狙う転職者もいるようですが、このような金銭リターン目当ての転職はやめた方がいいという意見が多数です。

ベンチャー企業やスタートアップ企業に参画したいならば、そのモチベーションは金銭ではなく「ビジョンの共感」と「仲間との切磋琢磨した日々」ではないでしょうか?

なぜなら日本において、起業して10年間存続する企業はわずか5%、20年になると0.4%しかないからです。

そんな状況でストックオプションをもらって儲けようというのは、宝くじに当たることに近いようにも感じます。

ベンチャー企業で高年収を目指す3つの秘訣

ベンチャー企業で高収入を得るにはどうしたらいいのでしょうか?

ここで紹介する3つのコツを参考に、年収アップを目指しましょう。

  • 仕事のスキルを向上させる
  • 仕事以外の場所でも勉強に励む
  • 仕事を選り好みせずなんでも行う

仕事のスキルを向上させる

ベンチャー企業は実力主義ですので、スキルアップして結果を残せるようになると収入も上がります。

年齢に関係なく出世できるところは、大企業にはない大きなメリットと言えるでしょう。

自分のスキルに自信がある方や、年功序列が嫌いな方には、ベンチャー企業が向いているといえます。

仕事以外の場所でも勉強に励む

ベンチャー企業での評価は「結果」がすべてです。

「新卒だから」「未経験だから」というような言い訳をしていても、給料は上がりません。

いち早く社会経験を身につけるためには、仕事に集中して取り組み、仕事と離れた場所でも勉強することが大切です。

仕事を選り好みせずなんでも行う

ベンチャー企業は人手が足りないことが多く、部署の垣根を越えた業務をこなす必要があります。

営業職でも事務作業やマーケティングをしたり、経理でも顧客対応をしたりという風です。

そこで「これは私の担当じゃありません」といってしまうと、得られるはずだった経験が限られてしまいます。

若いうちの苦労は買ってでもしろと言いますから、早い段階でいろんな職務を身につけておくことをおすすめします。

幅広い業務をこなすことで、マルチタスク能力やスキルがアップするなど、大きな成長が見込めるでしょう。

年収が高いベンチャーに共通している特徴

就職先や転職先を選ぶ基準に、「年収」を掲げている人も少なくありません。

ここでは、収入が高いベンチャー企業を見分ける方法を紹介したいと思います。

「高収入=企業が儲かっている」ということを考えると、自ずと答えが見えてきます。

  • 年々事業を拡大している
  • 社員数が増加している
  • 世間的に知名度が高い

年々事業を拡大している

事業を広げている企業は、それなりの収益が得られていることが分かります。

当然ですが、赤字なら資金調達がうまくいかず事業拡大はできません。

企業の求人情報を調べるときには、事業拡大による人材の募集かを確認するといいでしょう。

社員数が増加している

社員数が増えている企業も儲かっている可能性が高いです。

もともと社員数名でスタートすることが多いベンチャーは、事業が軌道に乗れば大量に従業員を増やす傾向にあります。

よく「大量に人を募集している企業は退職者が多いのが理由で、ブラック企業の可能性が高い」と言われますが、ベンチャーの場合は例外です。

ベンチャーが儲かりはじめると、1、2年で社員が2倍・3倍になるというには珍しくありません。

世間的に知名度が高い

ベンチャー企業や中小企業は知名度が低いのが一般的ですが、急成長中の企業やPR戦略に力を入れている企業は知名度が上がります。

またインターネット検索で上位表示されるサービスを展開している企業も、今後大きな成長が見込めるでしょう。

ベンチャー企業で働く年収以外のやりがいとは?

ベンチャー企業に転職するメリットはどのような点にあるのでしょうか?

この記事では中小企業や大企業では感じられないベンチャー企業ならではの仕事のやりがいについて紹介していきます。

ベンチャー企業ならではの様々なやりがいがあるので、それぞれチェックしてみてくださいね。

  • 裁量権が大きく主体的に仕事を進められる
  • 学歴や経歴よりも実力重視
  • 会社の成長を身近で感じられる

裁量権が大きく主体的に仕事を進められる

社会人数年目の20代であっても、新規プロジェクトのリーダーに抜擢され、仕事をすべて任せられることもあります。

これは大企業ではほとんどあり得ないことです。

もちろん何も知らない若手が事業を一からスタートさせ、黒字化させるのは簡単ではありません。

しかし刺激的な仕事ができるためやりがいも大きく、成果が出せれば自分に自信がつくでしょう。

裁量を大きく持つことで、「この会社を引っ張っているのは俺だ!」「ここが私の居場所」などと自分の存在価値を高めることができます。

学歴や経歴よりも実力重視

完全実力主義のベンチャーでは、学歴や経歴はもちろん、出世するのに社歴も関係ありません。

大企業にありがちな「結果を出しているのに年収が上がらない」「正当な評価をしてもらえない」というようなことは一切ないのがベンチャーの特徴です。

実力があり結果を出せれば、入社1年目でも裁量権を持てるのがベンチャー企業の魅力です。

ただし見方によっては、上司の指示を常に仰ぐような社員は評価されない傾向が強いということを忘れないようにしましょう。

自分で考え能動的に動かなくては、ベンチャー企業で活躍することはできません。

会社の成長を身近で感じられる

入社したときは社員5名の会社だったのに、3年目では50名の会社に成長したというのも、成長中のベンチャーで聞かれる話です。

事務所が移転したり、大手と取引ができるようになったりというのも、大企業に入社すると味わえないベンチャー企業の醍醐味でしょう。

ベンチャー企業に転職して収入アップさせよう!

ベンチャー企業は仕事量が多いため、年収も高めになっているケースが多いです。

また最初の年収は低くても、業績が上がれば給料に反映しやすく、出世すると大企業の役職者以上の年収も期待できます。

整備されていない環境で働くのは容易ではありませんが、自分のアイデアや行動で時代を切り開けるのがベンチャーで働く魅力です。

自分の実力に挑戦したいという方は、ベンチャーへ転職して高収入を目指しましょう!